親友

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会社から一駅乗ったところに中津の住んでいる マンションがある。 今日はやけに空気が重く感じ、何かに取り憑かれているとでもいうのか、仕事ではない疲れが溜まって特にひどかった。 中津が住んでる階までエレベーターにのった。 電気がカチカチと付いたり消えたりしていた。 ミラーに写るもう一人の影が立っていたが、 私は気づく事はなかった。 中津の住んでるドアまで足を運ばせた時、インターホンを鳴らそうか迷った。 どうしようか悩んでるとその時 ぎゃぁー と中から叫び声がした。 驚いてしまったので、私は咄嗟に壁際の見えないところに隠れた。 中津が飛び出してきて、非常階段の方に上がって行くのが見えた。 彼は屋上から飛び降りて自殺をしたのだ。 何でこんな事になってしまったのか、私は頭の中が真っ白になった。 ツギハアイツ 耳元で囁かれた。加藤の事を思い浮かんでいた。 これで呪いが拡散されていく。負の連鎖を増幅させる為に私は彼女の計画を実行しなければ。
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