ニセモノの恋人

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親友が私の好きな人と付き合った。 応援してるって言ってたのに何故か付き合うことになったから、とメッセージ。 好きな人と親友がいちゃつくのが辛くて、裏庭でグスングスンと泣いていた。 「好きです白瀬渚くん!」 と告白場面に遭遇する間の悪さ。 「悪いけど俺彼女いるんだわ」 ん?白瀬くんってイケメン、高身長、成績優秀、運動神経抜群のテニス部のエースでファンクラブあるくらいだから彼女いたら直ぐに情報回ってくるはずなんだが。 「嘘!彼女見せてよ!」 と告白した女子高生。 こんな勇気があれば私もあの人にお付き合い出来たのかな? そう思うと涙が滲む。 私の方に白瀬くんが歩いていって私の腕を引っ張られ、 「この子。嫉妬深くて泣き虫なところが可愛いんだよねー」 と白瀬と女子高生の間にいつの間にか立たされていた。 女子高生は去ってしまい、白瀬くんと2人きりになった瞬間。 「ふぅー彼女いないからってしつこかったんだよなぁ」 と白瀬くんは一息ついたように言って私の肩を叩いて、ありがとうと手を合わせる。 「なんてことするのよ〜!」 私は白瀬くんに向かい胸を叩いた。 そしてまた大泣し、白瀬くんは戸惑っている様子でえ?、あ?とか落ち着いて!と慰めてるようてある。 ようやく、泣き止んだ私は親友に好きな人を盗られたことを話してしまった。 「それ、親友じゃねぇーな」 と白瀬くんは怒ってくれて親身で割といい人で何か考えるように腕を組んでなにか名案が浮かんだのか、ニヤリと笑い。 「なぁ。ニセモノの恋人関係しないか?」 と言い出した。 「どういうこと?」 と私が聞くと。 「まず、ああいう女って大体は優越感に浸りたいんだよ。だから俺の出番。大体の男は太刀打ち出来ないくらいのスペック持ちだからな?自分で言うのも変だけどな」 「あの子はそんな子じゃあ…」 私が否定しようとすると、 「俺にその子が近づいてきてなにかしてきたりしたらその子はそいつのこと好きじゃない。祝福してくれたら本当に好きだったってことで。本当は知りたいだろ?モヤモヤしてるだろ?」 白瀬くんの図星だった。 完璧に親友を疑っている。 「じゃあ連絡先交換してヨロシクね?カノジョさん 」 と白瀬くんと私はニセモノの恋人関係になりました。 白瀬くんに恋人ができたのは全校生徒に瞬く間に広まり、全校集会で話すより効果てきめんで、昼頃には私は『白瀬くんの彼女』になっていた。 「おめでとうー!私、結構罪悪感感じてたんだー良かった!」 その親友の言葉にあ、これは嘘だな?って女の勘が働いた。 元親友はお幸せにとメッセージをして白瀬くんにすぐに連絡。 『ありがとうございます これからもよろしくお願いします』 これから元親友が悔しがる姿を見るのが楽しみだ。
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