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「私たちの声で真実を伝えません?」
サナの提案は、パソコンに残されたLOVE & FAKEの顧客リストを印刷して路上ライブでばらまくというものだった。
「君は、アイドルよりロックが向いてるよ」
「じゃぁ、アキラさんとのユニットでデビューですね」
「デビューライブで解散だ。ロックだね」
告知はマコトチャンネルを使った。
未だにニュースなどでマコトが保護されたとか、発見されたとか報道はされていない。
世間的には、ヤラセに飽きて数日中に配信すると思われている。
チャンスだ。
ステージは、昔のツテで改造トラックの荷台を使うことにした。
BLASTAR時代、お世話になったニューハーフのママからだ。
「エリさん、ご無沙汰です。タカさんは元気ですか?」
「それが、昨日から帰ってなくて」
「その子は?」
「ユウ君。誘拐中よ」
「ベティ・ブルーですか」
「嘘よ。お子さんですか? くらい言えっての。ま、戸籍上男ってばれてるか」
「え? お姉さん男なんですか?」
「何、このお目が高い娘は?」
「限定ユニットです」
「ユウ君、何持ってるの?」
「すぷれー」
「この子、アートの才能あるのよ」
「せっかくだから、私たちが歌を、ユウ君がスプレーアートをしませんか?」
「この娘、本当はアイドルじゃなくてロッカーでしょ?」
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