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 子供みたいに無邪気なフリして…  ただ、君に触れたいと思った。  そんな(よこしま)な感情を、きっと君は見抜いたんだろう。 「そんな事しなくても、約束くらい守るってば…」  君はそう言って笑った。  君のやんわりとした拒絶に胸がヒリヒリと痛んだ。  "ゆびきり"して貰えなかった右手の小指が、しょんぼりと薬指の隣に戻って行く。  君はいつも一人。  人と話したりはするけれど、いつも少しだけ距離を取っている。  だけど僕には少し違う様な気がしてた。 …それは思い込みだったみたいだ。  それでも君は約束通り来てくれた。  きっと最初で最後の…一度きりのデートになるだろう。
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