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♠️
子供みたいに無邪気なフリして…
ただ、君に触れたいと思った。
そんな邪な感情を、きっと君は見抜いたんだろう。
「そんな事しなくても、約束くらい守るってば…」
君はそう言って笑った。
君のやんわりとした拒絶に胸がヒリヒリと痛んだ。
"ゆびきり"して貰えなかった右手の小指が、しょんぼりと薬指の隣に戻って行く。
君はいつも一人。
人と話したりはするけれど、いつも少しだけ距離を取っている。
だけど僕には少し違う様な気がしてた。
…それは思い込みだったみたいだ。
それでも君は約束通り来てくれた。
きっと最初で最後の…一度きりのデートになるだろう。
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