ばあちゃんの糠床

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ばあちゃんの糠床

「これ、ばあちゃんのぬか漬けだよな。食えるか?」  すぐに、ばあちゃんから届くぬか漬けの味が、口の中に広がる。 「止めとけって。  ばあちゃん膝やったの、半年前だろ。  この糠床、何時から放置されているか、分からないぞ」 「でも、このカブとか、うまそうだぞ?」 「やめろって!」  糠床をまえにして、食べる食べないで、もめる俺達 「兄さんたち、ばあちゃんの手伝いしないで、何やってんのよ!母さんに言いつけるよ。  あ、それ私の糠床!」 「お前のかよ!」  声が重なった。
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