月夜

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『男冥利に尽きる』とはまさにこの事を言って、彼女との甘美な時間はまさに醒めて欲しくない夢の時間だった♪ だが、オンナの悦びを極めた時の彼女の目はまるでヴァンパイアの目のように真っ赤なのが気になった 「うん、それは私もかつて気になった事があるけど、全然科学的に説明できない事だし、こんな時もあるわよ」 「そうか…そうだよね……」 数日後、ついに彼女にプロポーズした だけど、この時は大喜びし受け入れてくれた彼女だが、一週間後突如として姿を消してしまった! そう言えばいろいろおかしかったな! 一年半余りもの間、ずっと彼女一人と会っていたし、彼女の仕事仲間や友人と会った事がないし、全然紹介してくれようとしなかったな 会社に行こうとすると、決まって都合が悪いと拒まれる 結局、彼女とはあれっきりで会う事はついにありませんでした 常にホテルか僕の家で熱く甘美な時間を過ごしていたので、彼女の家も知る事ができなかった そして、今、僕はあの小山の木の下にまた性懲りもなく来ている もうここに来るのも、これで最後だ 彼女に精魂を吸い尽くされ、体重半減する等、治療不能の病にこの半年間、ひどく苦しめられている 先日、ついに余命三ヶ月と宣告された
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