序 幕: 春 桜が咲く施設と特別支援学校

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「あっ、俺は、いいよ。それより、お前は、女の癖に、『僕って言うな』って、言ってあるだろうが!」  直が千春の頭をコツンと軽く叩いた。 「もうー、痛いよ! 何するんだよ。自分だって……女みたーいのに!!」 「わーかったよ! 行け」  直は、千春の車椅子のグリップ(押してもらう所)を手のひらで、軽く押した。 「……ん。もう、するなよ。施設に帰るよ」  千春は、咲き始めた桜を見ながら、施設に帰った。  これから、千春や直などの子供達が、どんな事を巻き起こすのか、咲き始めた桜は、予感をしていた。
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