第一幕: 夏 学校は!お墓?!学校は夏休み

1/2
前へ
/6ページ
次へ

第一幕: 夏 学校は!お墓?!学校は夏休み

 暑い夏、ここは、クーラーをかけたディールームである。小さい子の遊び道具など置いてあって、皆の遊び場と休憩場になっている。千春と直が、何か話し合っている。 「えっ、今、なんて言った。学校が! お墓? だった、ん?」  直は、驚き隠せないような顔した。 「うん、そういう噂はあるんだよ。それは本当だよ。」  千春は、手を組んでいる。すると――。  バタバタとやってくる薄いピンクの上下のトレーナーを着た範加と  色は赤の上下のトレーナーを着た雅名。  彼女達の名前は、松山 範加(マツヤマ ノリカ)と雅名(マサナ)の  双子の姉妹。二人は、腰と足が悪いし、痛みが出たら、アウト。  普段は元気に走り回っている。施設から近くにある西松商業に通う  高校三年生。  範加は姉で、女らしくて大人しい。家庭的で何でもやりこなしてしまう。  髪は、栗毛で肩まで延ばしている。  日本離れした顔立ちに流し目で、手足が長く、スラリとした身体を  している。  そんな範加は、明行 萩夜(アカユキ ハギヤ)が、大好きである。  もう一方の雅名は、妹で外見は同じ。でも違うところは、髪は  ベリーショートで顔をよく見てみると、クリッとした目をしている。  性格も反対。活発で、物事をはっきりしてないと嫌い。範加の方が  皆から『妹』みたいと思われがち。  服装も同じようなものを着るけど、色がまったく違う。  範加はパステルカラー系統で、雅名は赤黒系統にはっきり分かれる。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加