4人が本棚に入れています
本棚に追加
副操縦士「団長」
機長「一度でいいから機長と言ってほしいね」
副操縦士「ひとつ聞いてよろしいですか」
機長「どうぞ」
副操縦士「あくまで、ひょっとしてしてなんですが、いや、気のせいかもしれないな)
機長「なんだね」
副操縦士「いま、飛んでます?」
機長「もう3時間も前にフライトしてるけどね」
副操縦士「でしょう!今日は勘が冴えてるなぁ」
機長「勘で操縦するのはやめたまえ。窓の外を見ればわかるだろ」
副操縦士「高所恐怖症だってずっと言ってるじゃないですか」
課長「なんでパイロットになった」
副操縦士「町内の年末の福引で当たったんですよ。最悪」
機長「何が」
副操縦士「パイロットになる権利」
機長「最近はすごいのが当たるんだね」
副操縦士「でもそれ、7等ですけどね。6等がティッシュ」
機長「ティッシュの下か」
副操縦士「でも8等は、鯉のぼり1年分ですから」
機長「なぜ、ひと組と言わない」
副操縦士「ちなみに2等が、パイロットにならなくてもいい権利です」
機長「すっごく傷つくね。で、1等は?」
副操縦士「茶柱」
機長「おっ、ちょっと予想してたやつ」
副操縦士「さすがライオンを調教してただけありますね」
機長「してない。機長だから」
副操縦士「気のせいかもしれないですけど・・いや、やめといます。また怒られそうだから」
機長「言いたいことは言いなさい」
副操縦士「そうですかぁ、あのう、この飛行機、落下してます?」
機長「すげ!よく気づいたね。そうなんだよ。すべてのエンジンが止まって、尾翼からは火が出てるから」
副操縦士「じゃあ、お先に失礼します」
機長「おいおい、パラシュート背負って何してる」
副操縦士「決まってるじゃないですか。落ちる前に飛び降りるんですよ」
機長「ダメダメ。我々は最後まで操縦舵を握っていなければいけない」
副操縦士「死ぬのに?」
機長「死ぬとは限らない。軽傷で済むかもしれない」
副操縦士「飛行機墜落で?真下にスカイツリーの展望室から外見てる人の顔が見える、ってことはもう落ちますね」
機長「たぶん」
ガーン、ズドーン バラバラ プシュー
機長「大丈夫か」
副操縦士「うーん、ちょっと腕にかすり傷を。団長は?」
機長「私は慣れてるから大丈夫」
副操縦士「慣れてるんですね」
機長「世界でも私程墜落の経験をしているパイロットはいないだろう」
副操縦士「でしょうね。ちなみに、客席はメチャメチャに壊れてますけど」
機長「墜落したんだからね。
副操縦士「え、なんで私たちは無事なんですか」
機長「乗る前にふたりで飲んだじゃん、R-1」
副操縦士「免疫力!!」
おわりだよー

最初のコメントを投稿しよう!