0人が本棚に入れています
本棚に追加
断罪
「ヨウコ?」
僕は呼びかけた。すると彼女は静かな
声でこう言った。
「あなたを許さない」
僕は驚いた。
「どうして?」
彼女の顔が微かに紅潮した。
「あなたが私を殺したから」
僕の胸に後悔の念がよぎる。
「どうしたら許してくれる?」
彼女の頬を一筋の涙が伝った。
「…私を抱いて」
◇◇
僕も服を脱ぎ全裸になると、柔らかな
褥の上で、僕たちは静かに目合った。
彼女の中はとても温かく、しっかりと
僕を包み込んでくれた。
「ああああ」
女の美しい双眸は霞がかった様に陶然
となった。
こんなに美しい貌をした女は見たこと
がない、と僕は思った。
彼女の白く美しい肉体が、木の葉の様
に揺れる。
「ああカズヤ、カズヤ!」
女は何度も叫んだ。
僕が果てると、彼女は一際大きな声を
上げた。
「ああああーっ!」
最初のコメントを投稿しよう!