123人が本棚に入れています
本棚に追加
せっかくだからと皆で花を更に飾り付け始める。ユーグカも楽しそうに、シュヴァルツの周りに落ち葉を置いたりお膝に転がって顔を覗き込んで足をぱたぱたさせたり、楽しそうにしている。
いつの間にかエネルギー切れのようにユーグカがシュヴァルツの膝で眠る。
私が持ってきていたブランケットをかけると、女性の魔術師さんが話しかけてきた。
「びっくりしたでしょ、森から生まれた娘さんって」
「はい、うかがったときは驚きました」
心からの本心だ。他の人が私に言う。
「すごいな君も、すぐに団長とユーグカお嬢様が実の親子だって理解できて」
「そりゃ当然じゃないグラジオ。ユーグカ様はどうみても、あのレイラ様の娘さんよ」
「だ、だってそりゃ僕たちはレイラ様を存じ上げてるからで……!」
私は話を聞きながら、魔術師の皆さんに対して感謝の気持ちが改めて湧き上がってくる。
これまでシュヴァルツとユーグカをサポートしてくれたのだから、私も力にならないと。
――それを考えると、やっぱり新種だってなんとかして気付いて貰いたいわね……
そう思っていると、だんだん眠くなる。
最初のコメントを投稿しよう!