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それでも、貴方の傍に居たい
クリスマスソングが流れ、ライトアップされた街。
今日はクリスマスイブということもあり、いつもより人が多い。
「……は……ッ……ハァッ……」
人混みの中を誰にもぶつからないように擦り抜けながら、陸奥陽之助は駅に向かっていた。
街時計を見上げると、18時22分。恋人の坂本龍馬とデートの約束をしている時間は、18時30分だ。
せめて5分前には待ち合わせ場所に着いておきたくて、陽之助は更に足を速める。
鼓動が速いのは、少し走っているからだろうか? それとも、別の理由から来るものだろうか?
待ち合わせ場所である駅に着くと、龍馬は既に待ってくれていた。
「ゴメンなさい、お待たせしてしもて……!」
陽之助が声をかけると、龍馬が陽之助に微笑みかけた。
「イヤ、オレも今来たところやき。ちっくと早いけんど、行くかえ」
龍馬が陽之助に手招きする。
陽之助が龍馬の元に駆け寄ると、その大きな手にグッと抱き寄せられた。
手が触れている肩に、全神経が集中する。

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