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小田原城
曹丕率いる部隊は曹操の幻影と出くわした。
曹丕 「父の幻影か。くだらんな」
曹丕は惑わされることなく曹操の幻影と戦っていた。
曹操 「子桓よ。ワシに勝てると思うな」
曹丕 「何!?」
曹丕と曹操は互角の戦いをしていた。だが幻影は疲れることはないので、徐々に曹丕が押されはじめた。
曹丕 「ちっ」
周りの兵士や武将達も他の者達と戦う事が精一杯で曹丕の救援ができる状況ではなかった。その時、
遠呂智軍兵士1 「ぎゃあ」
遠呂智軍兵士2 「ぐわぁ」
ある一ヶ所で次々と遠呂智軍の兵士が倒されていた。曹丕はその方に顔を向けた。
遠呂智軍武将 「ば、バケモノ・・・・だ」
一人の武将が倒れた。その奥に凶牙がいた。凶牙は曹丕の方に向かって歩きだした。
曹丕 (敵ではなさそうだな)
凶牙は曹丕の顔の数センチ横に棒を素早く突いた。その先には曹丕に切り掛かろうとした曹操がいた。棒は曹操の剣を弾きぶっ飛ばした。
曹丕 「ちぃ」
曹丕は後ろに振り返り、曹操を切り付けた。曹操はその場に倒れ消えた。
凶牙 「お見事です」
凶牙は手を叩いて言った。
曹丕 「一応礼は言おう。だがお前は何者だ?」
凶牙 「まぁ旅の者みたいなもんです。凶牙といいます」凶牙は軽く会釈した。もちろんいつもの微笑みで。
曹丕 「ふん、その割にはずいぶんと鍛えてあるな」
凶牙 「えぇまぁ。それじゃ戦、頑張ってください」
曹丕 「言われるまでもない」
凶牙は曹丕と別れ、どこかへ消えていった。
曹丕 「・・・・変わった奴だ。全軍進軍を再開するぞ」
こうして曹丕軍、黄蓋軍はたいした被害もなく妲己のところへ進軍できた。
凶牙 「妲己殿の幻影もまだまだですね。これなら・・・・」
凶牙は全て言う事無くまた歩きだした。
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