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虎牢関
孫策 「くそ、このままじゃやべぇぜ」
周瑜 「…孫策、君だけでも逃げろ」
孫策 「そんなこと…できるかよ」
孫策と周瑜の部隊は壊滅寸前だった。彼らを追い詰める部隊には曹仁が先行していた。
曹仁 「でぇい」
曹仁が武器を振れば振るほど孫策らの兵士は倒れていった。その時凶牙が現れた。
凶牙 「ちょっとはりきりすぎですね、曹仁殿」
曹仁 「お主…あの時の」
凶牙 「覚えていて頂き光栄です。あの時は反乱軍でしたが、今は遠呂智軍という事です。さぁ戦闘に集中しましょう」
曹仁 「うむ…」
曹仁は何か腑に落ちなかったが凶牙の言うとおりにする事にした。凶牙は次々と兵士を蹴散らしていった。残り僅かとなった時に趙雲らが駆け付けた。
趙雲 「助太刀いたすぞ、孫策殿、周瑜殿」
孫策 「おぉ、助かったぜ」
周瑜 「あぁ、だがまずはこの状況をくぐり抜けなくては」
凶牙 「くく、龍が来ましたか。しかもこんなに大きくなって」
凶牙は自分の策によって逃がした趙雲をみて笑った。
凶牙 「あなた方の力、見せていただきましょう」
そう言うと凶牙は敵に突っ込んだ。だがたいした攻撃はしない。
趙雲 「私が相手だ」
凶牙 「いいでしょう」
凶牙と趙雲の一騎討ちが始まった。他の者は手出ししようにも出来なかった。
趙雲 「でやぁ」
彼らに少しでも近づくだけで巻き込まれそうなくらいの激しい攻防だった。
凶牙 「むん」
端から見れば趙雲が押している感じだった。
凶牙 「ふふ、やりますね」
だが凶牙の表情には余裕さがあった。趙雲もその事に気付いていた。だが手を止めるわけにはいかない。趙雲は呉の連中を助けるために、攻撃を止めなかった。
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