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伊達と凶牙は対峙する。この二人の間に手を出そうとするものはいない。
伊達 (慶次は前線にでている。上杉や武田も来た。ふん、わしが踏張るしかあるまい)
伊達は深呼吸をする。
伊達 ｢行くぞ、独眼竜の戦い見せてやる｣
伊達は凶牙めがけ突っ込む。凶牙は迎え撃つ。
伊達 ｢でや｣
凶牙 ｢むん｣
伊達の剣と凶牙の棒がぶつかり合う。そのまま二人は打ち合う。しかし凶牙は余裕だった。あえて決定打を決めない。伊達もその事にすぐ気付く。
伊達 ｢くそ、なめるな｣
伊達は腰から銃を取出し凶牙に打つ。凶牙の腹部に命中する。しかし全く効いていない。
伊達 ｢馬鹿な、確かに命中したはず。貴様不死身か！？｣
伊達は驚く。
凶牙 ｢不死身…ですか？フフフそうかもしれませんね｣
凶牙は微笑む。
伊達 (コイツまさか遠呂智と同じ器を…いやそんなはずはない)
伊達は凶牙に遠呂智とどこか同じものを感じていた。伊達は少したじろむ。
凶牙 ｢フフ退きますか？追いませんよ｣
伊達 ｢くっ、馬鹿にするな｣
そう言い銃を構えようとすると、凶牙は素早く近づき棒で銃を払い、続けて剣も払った。
伊達 ｢ぐあっ｣
凶牙 ｢終わりです｣
伊達の喉元に棒を止め微笑む。
伊達 ｢くっ、なぜ遠呂智に逆らうのじゃ、貴様は。貴様も遠呂智の部下じゃだろうが｣
伊達はそう言いながら棒を腕で払う。
凶牙 ｢なぜ逆らう…ですか。…貴方に言う必要はありませんよ｣
真顔で言う凶牙。伊達にはその時の凶牙が冷たい、蛇のように感じた。そして伊達は立ち上がり
伊達 ｢今度は負けん｣
そう言い退いた。
凶牙 ｢中央の要がいなければもう終わりでしょう。織田殿なら難なく勝利できますね。フフフ｣
その後織田連合軍は勝利。遠呂智軍は深い痛手を負った。
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