第4章 Her hair was tangled (彼女の髪はもつれていた)

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「おまえらこそ実感しているだろうが、ここんとこやべぇ事件が増えてんだろ? 俺が言ってんのは〝トクリュウ〟に限った話じゃねぇぞ?」  麻衣も陽香もこれには同意するしかない。だが、〝トクリュウに限った話ではない〟というのはどういう意味なのか――世を騒がしている凶行のほとんどは、トクリュウ=匿名・流動型犯罪グループによるものだ。ほかの組織が関与・関係している事実はない。 「どういう意味だ? トクリュウ以外に、凶悪犯罪組織がいるとでも?」  麻衣の問いに、類次はハァと短く息を吐く。警察の情報網はいったいどうなっているんだと言わんばかりだ。 「あのなぁ……この際だから言うが、おまえらのものの見方ってぇのは何でそう局所的なんだよ!? そいつが犯罪を助長してるかもしれねぇとなぜ思わねぇ?」  麻衣は苛立ちをむき出しにして「まわりくどい言い方をするな! トクリュウ以外の犯罪組織が暗躍しているのかいないのか、いるならさっさと情報をよこせ💢」  あたかも、麻衣のフラストレーションをあおるのが主目的だったというように、類次は髪をかきあげ、にやにやと笑う。複数のピアスが埋め込まれた耳があらわになる。細められた眸は薄い灰青をしている。そのへんのホストが裸足で逃げ出しそうなイケメン…… 「模倣犯……いや擬態がいるとしたら? 黒幕が中国マフィアじゃないなら、いったい誰がやってる? もし、そいつがおまえらの元お仲間だったら?」 「――っ! な、なんだと!?」  麻衣も陽香も衝撃で言葉を失う。二人とも動揺を隠せない。

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