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『人生は闇、一寸先は見えない』
と、ある先人は言った。
あんなに元気だった母親が突然、3ヶ月前に急性心不全で他界。
まさか高校1年で天涯孤独になるとは、あたしは夢にも思わなかった。
あたしの名前は、月 真理。
父親はあたしが産まれた次の日に失踪して行方不明になったので、母子家庭となった。
あたしは名前から想像する容姿とはかけ離れているらしい。
その容姿のせいでクラスメイトの誰も声を掛けてこない。
あたしはアレルギーの為と言って授業中もマスクをしているし、それと牛乳瓶の底のような渦巻きレンズの眼鏡をしている為に不気味らしい。
そのためか不気味星人と渾名がついている。
他人と関わりを持つ事が、煩わしいあたしにとっては好都合だ。
小学校時代は、普通の女の子だった。
ところが中学校に入学して1ヶ月経過した、ある日。
いつものように、廃墟ビルを通って帰宅途中に、タバコを吸っている不良男子高校生3人が視野に入った。
あたしは急ぎ足になり、その場を通り過ぎた。
『ふぅ』
緊張感が抜けていく。
「ちょっと待ちな!」
突然、後ろから声を掛けられた。

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