第一章 転勤

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サービスで壊れている衣装ラック等も引き取ってくれたのでありがたい。 「よし、これでもう大丈夫かな」 忘れ物がないか部屋の中を点検する。 掃除は旦那が業者を手配してくれた。 「お世話になりました、と」 最後になにもない部屋に向かって頭を下げた。 今日は駅近のホテルに泊まる。 今から移動しても現地に着くのは真夜中だ。 どうせ明日まで旦那はこちらの会社勤務だし、一緒にホテルに泊まろうと決めていた。 「お疲れー、任せて悪いな」 もう、半ばうとうとしはじめた頃になって、旦那がいい具合に酔ってホテルに到着した。 「送別会? いいねー」 「おい、その言い方はないだろ」 不満げに言われ、自分でも嫌みっぽかったかなとは反省した。 「……わるい。一千花(いちか)のほうが大変だもんな」 ベッドに座り、旦那が口付けを落としてくる。 それで誤魔化されている私もたいがい、チョロい。 「代わりにっていっちゃあなんだが、一千花が欲しがっていたあのゲーム、買っていいぞ」 「でも本体も買わなきゃいけないんだよ?」

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