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5限始まったわぁ。
「依織行く?」
「まさか」
ゴロゴロしながら二人で話す。
「嫌み~」
「依織くん、頭よいからね、テスト前に15分勉強すれば5位以内なの☆」
「そんな依織くん、古典と英語は裟柄ちゃんに勝てないのよね☆」
あはは~と、渇いた笑いをしたのは裟柄。
目が虚ろだ。
遥のことを思い出してるんだろーな、と依織は思った。
俺、裟柄に1番近い男なのに、こんなとき何もできないんだなー………。
いや、1番近いからこそ
そーゆー対象に見られないんだよな。
俺、今の関係壊すの嫌でなんにもできない。
幼稚園のころから一緒の、幼なじみ。
ずーっと“悪友”のポジション。
裟柄が俺を選んでくれたら
裟柄が俺を好きになってくれたら
俺、ずっと裟柄といるのに……
そんなことまで考えてるのに
告白できないチキンな俺。
ほんっと
超ヘタレ~…(笑)
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