契約

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「あ~もう忌々しいッ!!!!」 あの後。 きさらは部屋にあるクッションにひたすら怒りをぶちまけていた。 「おーお、激しいこった。」 「誰のせいだとおもってんのよ!!!」 ボフッ 「ぶふッ!!!!」 思い切りクッションを投げつけられ、聖夜は奇声を発した。 「だいたいなんで私なのよッ!?」 きさらは声を荒げて聞く。 「わォ、ヒステリック。」 「真面目に答えろッ!!!!」 もはや言葉遣いが危うい。 「…教えてあげよっか? 俺との契約を破棄する方法。」 聖夜は不敵な笑みを浮かべながらそう言った。 「何よ…?」 「一つは、まぁ前に話したとおり、きさらが死ぬこと。 もう一つは、俺を本気で愛すること。」 「…ハッ、馬鹿馬鹿しい。 そんなありきたりな話、信じる訳無いじゃない。」 聖夜を馬鹿にするように、嘲笑う。 「や~、これがホントなんだな。 なんなら吸血鬼の掟、見てみる?」 ぱっ、と何処からともなく分厚い一冊の本が聖夜の手に現れた。 「…どっから出したたのよ。」 「ま、細かい事は気にしなぁい。 っと、ここだ。 ほれ、見てみ?」 ペラペラとページをめくっていた手を止めて、聖夜はきさらの方へ本を向け、その中の一行を指差した。 「…契約主が恋愛感情を抱いた場合、契約は破棄される。 …嘘ォォオ!!!?「じゃないよ。これで解ったっしょ?」…ッ!!!!(こんなやつ、好きになれる訳無いじゃない!)」 .
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