熱視線

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日に煌めく黒髪。 水を得た魚のようにコースを駆け抜け、一瞬で僕は釘付けにされた。 何度も見た白豪像の筋肉なんかよりしなやかで、無駄のなさは負けてない。 僕が初めて君を見たときと変わらない姿で、いつもグラウンドのコースを駆けていく。 いつからだったかな。 もっと近くにいたいと感じるようになったのは。触れてみたいと思うようになったのは。 名前も知らない。 でも僕の心を埋め尽くす。 どんな声で話すの? どんな風に笑うの? 知りたいことはたくさん増える。
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