3月14日

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 「あら、健太君。久しぶりねえ。大きくなって」  切羽詰まったおれの様子には気づかず、おばさんはのんびりした声で話しかけてきた。 「あ、の、花菜、いますか」 「今日はバイトに行ってるわよ」  おばさんへの挨拶もそこそこに、おれは花菜のバイト先に走った。 「ごめん。おれが悪かった」  通用口から出てくる花菜の姿が見えたとたん、おれは大声でそう言って頭を下げた。  花菜は慌てて駆け寄ってきた。 「ちょっとやめて、健太。お店の人に見られたら変に思われちゃう」 そう言うと、おれの手を引っ張って建物の陰に連れて行った。 「本当にごめん」 「……。健太、あのとき自分が何言ったか、本当に分かってる? わたしの気持ち、疑うようなこと言ったんだよ」  花菜はいつもと違う、硬い声で言った。 「悪かったよ。あんなこと、言うつもりなかった。たぶん、呪いで……」 「呪い?」  おれは、神社のジンクスのことを説明した。  話を聞いて、花菜は大きく息をついた。

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