23人が本棚に入れています
本棚に追加
「まじでごめん」
なにも言わないわたしに申し訳なさそうな顔をしてまた謝る彼。
いつもは素っ気ないのに今日は珍しく饒舌だしすごく心配してくる彼に、また新しい彼を知ることができた。と心の中できゅんとする。
彼へのときめきは毎日毎日更新されている。
「なんで?」
ときめきを隠して出した声は少しだけかすれた低い声になった。
「…なんでってなにが」
「凪くんはなんでキスなんかしたの」
「…綺が楽しそうに話すのうざかったから」
「なにそれ、嫉妬?おかしくない?だってわたしを振ったのは凪くんだよ?わたしたち付き合ってないんだよ。それなのに嫉妬するの?」
「……」
「わたしたち友達以上恋人未満なんだよ、そうしたのは凪くんでしょ?もうそろそろ限界なんだよ。一緒にいるのが辛い。離れたいの」
限界なのはほんとだ。
離れたいとは微塵も思ってないけれど。
ずっとずっと辛かった。
彼に恋してからもう1年以上経つけれど名前のないわたしたちのこの関係が。

最初のコメントを投稿しよう!