プロローグ

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プロローグ

 ただ平穏な日々を送っていただけだった。幸せな日常を続けていたかった。  愛する人と結婚し、そりゃたまには喧嘩したり不満もあるけれど。くだらないことで口論できるなんて、幸せなことのひとつなのだ。  なんの変哲もない、一般家庭の一般的な妻。そんな私が謀られることがあるだなんて。この時には想像もしていなかった。  愛する夫を心底憎むことになるなんて。 「私を陥れようとしたことを後悔するといい。悪いけど、私は裏切りを許してあげるほど優しくないみたい」  復讐は慎重かつ綿密に――。
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