別れの曲

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         -1- 「藤丸美樹(ふじまるみき)です。よろしくお願いします! あ?」  美樹が挨拶をすると、若い男性スタッフは、美樹の右手首を掴んで持ち上げて、白い小さな手のひらからをじっと眺めた。 「細い指だな。大丈夫か・・・? とりあえず助手席に乗って」 「はい」  緩いパーマのかかったマッシュヘアの彼が言うと、美樹はポニーテールを揺らしながら4トン冷凍車の助手席に乗り込んだ。 「まずはルートを覚えよう。それと荷物の納品場所」 「はい」  美樹はユニフォームのポケットから、メモ帳を取藤丸美樹(ふじまるみき)り出した。 「俺は田崎。よろしく」  

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