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ならば、婿に継がせればいいではないか。と他人は言うが、もともと、種馬的存在としか考えていない婿に家を継がせる等、二条家ではもってのほか。
結局、そんなことを長年繰り返して、いつの間にか“産まれた子が家を継ぐ”のが“女が家を継ぐ”に変わったのだという。
そして、その輪廻が崩れたのが、前当主、二条楓からだった。
当時、18だった楓は婿を取り、男児を宿した。
今までどおりと考えるならば、そのままいけば、子は死産か流産。産まれることはまず無いとされ、誰もが2人目が産まれるのを期待した。
だが、子は予想に反し、すこぶる順調に育ち、元気に産まれることとなる。
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