8人が本棚に入れています
本棚に追加
「サキは好きな人いる?」
突拍子もなく2時間目の休み時間にピンクはやってきた。
答える間もなく、
「私は、山田が好き。誰にもいわないで!!協力してね!」
何も聞いてない。
だが答えはきた。薄々は気付いていた。人からは空気のように薄いサキだが、感性は研ぎ澄まされた刃のようにするどい。時々深い読みをしまくり、世界中に敵ばかりになることさえある。
「わかった。頑張ってね。」
ここでおまけに
「山田のよさがわかんないなー、なんであんなやつがモテるのかな」
といってみた。
すると夏美は嬉しそうに
「私にはわかるの!」
と答えた。
芸能人は目立たないよくわかんない人が好きみたいだが、身近では1番目立つ人が好きなんだという矛盾を感じていた。
山田と聞いて実はドキッとした。サキにとっては正反対の存在だが、意識しまくっている存在だ。
名前を聞いて顔が赤くなっていないかすごく心配だった。
サキは
「頑張ってね」
と精一杯言葉を口にした、、、
最初のコメントを投稿しよう!