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口笛は単音で時々メロディがわからなくなる位下手だったが、確かに昨日聞いたロックに違いなかった。
すぐに吹いている主を確認して共感しあいたかった。。。
しかしサキはドキドキしながらもじっとその場で口笛を聞いていた。
口笛が止まった。
「村木じゃん。」
口笛の主が発した瞬間、おそらくサキの顔はひどい事になっていただろう。
燃えるように赤い、ムンクの叫びのようだったろう。
「お前、聞いてだろ。」
「聞こえたような気もする。」
「、、、、、」
「なんだよ。なんかいいてえの?」
頭が真っ白で言葉がでない。
「そろそろ時間だからいくわ。山田も遅れないようにね。」
「おぅ」
まさか山田が屋上にいるとは思わなかった。
教室に戻ったら、まだお昼休みはのこり15分もあった。
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