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サキは無性にコーラが飲みたくなったので、小銭を父の集めている箱から取り出し、外にでた。
もう外は暗かった。
近くの酒屋の自販機につくと、コーラのボタンを押した。
16茶がでてきた。
サキはコーラを押したはずた。16茶より1段上だし間違えるはずがない。何度も確認した。
出口の見えない怒りを覚えながらも16茶を取り出し、家路についた。
すると
村木!おい、村木だろ?
びっくりして振り向くと野球帽をかぶった黒い人がニコニコと笑って手を振っていた。
彼は山田強といい、クラスの人気者で、スポーツ万能。進んでクラス委員もする、恐らく1番モテるという言葉が似合う男だ。もちろん内向的の村木サキとは正反対の人間だ。
お前何してんの?
あれ?16茶?のどかわいたー!うまそー!
サキは真っ赤になりその場を走って逃げてしまった。
サキは
男のこが苦手だった。
いや、本当は違う。意識しすぎてうまく話せない。
そんなことより、
コーラじゃなくてよかった。
女のこがわざわざ自販機にコーラ買いに行ってたなんて、山田に思われなくてよかった。
選ばれし者は小さい事でホッとした
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