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「なるほど。これでラブラブになったんだね。」
ルンが嬉しそうに喋る。 「あぁ。これでオッケーっと。」
華音がツリーに光の玉をつけ終え、脚立を降りる。 「で、結局あのお客さんは仮面を使ったの?」
サンタ帽と服を着た楓が聞く。
「いや、結局は使わなかったんだ。ってかお客様は既に勇気を持ってたから、本当はここにある仮面なんて必要なかったんだよ。必要だったのは背中をちょっと押すものだけ。聖夜の仮面はその役割をちゃんと果たしてくれた様だし・・・」
華音がニコッと笑う。
「役割?」
「聖夜の仮面は元々無いんだよ。」
「えぇ!!!!!」
華音の言葉に1人と1匹は驚いた。
「だから条件もない。ああゆうお客様には、背中を押すものつまり、『何でも願いが叶う仮面』がその役割になり、持っていた勇気を自然に出すようにしてくれるんだ。」
「なるほど。・・・あっ華音!雪だよ雪!」
楓とルンが嬉しそうに窓を見る。
「ホワイトクリスマスだね・・・」
華音が窓から空を見上げゆっくりと微笑む。
貴方の願いは何ですか?仮面屋主・華音が貴方の願いに合った仮面をお渡しします・・・
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