323人が本棚に入れています
本棚に追加
「もうすぐクリスマスだね♪」
店員・喋るシマリスのルンが、嬉しそうにテーブルの上に飾ってある小さいもみの木を見る。
「そうだな。あと3日でクリスマス、でもルン・・・仕事はしてよ。」
「あっ・・・」
仮面屋主・華音がルンの後ろにある沢山の仮面を見て言った。
ルンは『忘れてた』と言い、急いで仮面を綺麗な水で拭いた。
「華音、僕にも仕事やらせてよ~」
棚の上に座り、ただをこねる元依頼者で、今は体がルンと同じくらいの小ささになった人間、楓。
「ダメ、楓はすぐ仮面を傷付けるから今日はおとなしく棚を・・・」
ふと華音が仮面を置く手を止め、ニッコリと笑った。
「仕事が出来たよ楓。お客様を迎えに行ってきな。」
そう言うと華音は楓を棚から床に下ろした。
「うん。」
楓は嬉しそうに頷き、ドアの前に行った。
ドアの外では、1人のスーツを着た男が呆然としながら店の前に立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!