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私はいずみをチラッと見る。
「ん?」
「何でもない」
いずみも同じく、そうやって。
結婚した今でも、私をいつも側で守って幸せにしてくれている。
「では皆さーん、この地に一切の水害水難事故の無いように、そして皆さんが、これからも幸せな日々が送れますように、龍神様に今から私の後に習って、一緒に祈りの言葉を唱えましょう!」
お義母さんが合掌すると、園児達も先生達も合掌して、もちろん私といずみも合掌する。
「祓え給い(はらえたまい)、清め給え(きよめたまえ)、神ながら(かむながら)、守り給い(まもりたまい)、幸い給え(さきわいたまえ)」
「はい、有難うございました。これはどういう意味かと言うと…」
お祓い下さい。
お清め下さい。
神様のお力により、お守り下さい。
そして幸せにして下さい。
必ずあなたの側には、龍神様となる化身。
誰かが守ってくれている。
それは友でも有り、家族、両親でも有り、恋人でも有り。
はたまた、その場その時に出来る事をしてくれる、あかの他人かも知れない。
私の場合は、この神社の管理者の永田いずみだ。
龍神様に守護されて。
私は、この先もずっと幸せな毎日が続いていく。
『完』
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