十四…龍神様に守護されて

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私はいずみをチラッと見る。 「ん?」 「何でもない」 いずみも同じく、そうやって。 結婚した今でも、私をいつも側で守って幸せにしてくれている。 「では皆さーん、この地に一切の水害水難事故の無いように、そして皆さんが、これからも幸せな日々が送れますように、龍神様に今から私の後に習って、一緒に祈りの言葉を唱えましょう!」 お義母さんが合掌すると、園児達も先生達も合掌して、もちろん私といずみも合掌する。 「祓え給い(はらえたまい)、清め給え(きよめたまえ)、神ながら(かむながら)、守り給い(まもりたまい)、幸い給え(さきわいたまえ)」 「はい、有難うございました。これはどういう意味かと言うと…」 お祓い下さい。 お清め下さい。 神様のお力により、お守り下さい。 そして幸せにして下さい。 必ずあなたの側には、龍神様となる化身。 誰かが守ってくれている。 それは友でも有り、家族、両親でも有り、恋人でも有り。 はたまた、その場その時に出来る事をしてくれる、あかの他人かも知れない。 私の場合は、この神社の管理者の永田いずみだ。 龍神様に守護されて。 私は、この先もずっと幸せな毎日が続いていく。 『完』

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