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「…勇人。」
「…ん、何?」
急に名前を呼ばれて、少し目を開けた。
「おやすみ、勇人。」
またヘラッと笑うと、静かになる。
(…あ、文貴も寝るのか。)
規則的に聞こえる呼吸で、彼が寝始めたのが分かった。
「…おやすみ、文貴。」
ぽそっと呟くと、俺はまた目を閉じる。
彼の暖かい体温
気持ち良い風
そして耳元で微かに聞こえる音楽…
遠くの方で、昼休みの終わりを告げるチャイムが聞こえたけど…
もう少し…
もう少しだけ、このままで…
・END・
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