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改札を抜けると、母から頼まれたのだろうか、姉の睦月が迎えに来てくれていた。
「おー姉貴、久しぶり!変わらないねぇ。」
「はいはい、それよりあんた、わざわざ迎えに来てやったんだから、分かるわよねぇ?」
そう言いながら、睦月が手を差しだす。
(やはり、買ってきておいて正解だったな)
克樹はそう思いながら日本酒の入った袋を手渡した。
「どれどれ…東薫か、千葉のお酒だっけ?」
「姉貴、さすがに詳しいねぇ。ラベル見ただけでさ。職場の人に薦めてもらったんだ、旨いと思うよ。」
「サンキュー!、それは楽しみだなっ。」
睦月はあっと言う間にご機嫌である。
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