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「ねえ、あんた結婚とかいつくらいって考えてるの?」
ふいに、睦月がそんな話を切り出してきた。
「なんだよ急に、俺より姉貴が先だろ、俺はまだだよ。」
「父さんも母さんもさ、面と向かっては言わないけど、やっぱり孫見たいんだよ。あんたに期待してるわけ、分かるでしよ。」
「だったら、なおさら姉貴がさ、がんばれよ」
そう言いながら、克樹は運転している睦月の横顔を眺めていた。
睦月にはたぶん付き合っている人はいるだろう。
弟の贔屓目を差し引いても、睦月はもてないタイプではない。
むしろ、もてるタイプに入るだろう。
面倒見がいいから年下から好かれるだろうし、実際、克樹の友人たちの間でも睦月はなかなか人気があった。
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