プロローグ

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「───っ!?」 目を開いて飛び起きる僕。 やけに明るい。さっきまで暗闇にいた─と言うか目を閉じていた─ため、辺りの状況が認識できない。 「ここは……」 しばらくすると目が慣れてきた。辺りをゆっくりと見回す。 僕が今いるのは、紛れもない僕の部屋だった。時計を見れば、時刻は朝の六時。 なんだ、今の。全部…夢? 「変な夢…」 呟いて立ち上がる。 僕が部屋にいると言うことは…昨日のことは夢と言うことになる。 まあ、それは置いておこう。とりあえず顔を洗ってさっぱりしたい。 のらりくらりと洗面所に行き、鏡をのぞく。特に理由はない。習慣と言うやつだ。 が…そこに映っていたのは僕ではなかった。 どういうことかって? 何故か、鏡には美少女と言っても差し支えのない少女が映っていたのだ。 そいつは目を見開いて呆然とこちらを見ている。 「な…っ」 僕の発音した声と同じような口の形をするそいつ。 試しに右手を挙げると、そいつは左手を挙げる。 「なななななな…!」 そのまま頬をつまむと、相手も寸分違わず同じようにする。 「なんっじゃこりゃぁあああ!!」
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