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「何かバカっぽい…」
酷ッ!?
「まーいいわ。まったく…」
何が「まったく」なのかよくわからないが、それよりも気になることがある。
「そんな事より愛美。あれ…どう思う?」
双神久遠を、本人に見つからないようにコソッと指差して訊いてみた。
「…何が言いたいわけ?」
「いや、だから…あれ」
「あんた…あたしをナメてんの?」
「ちょ…何でそうなるんだよっ!?」
「はー…本当にあんたは…」
愛美はなにやら二言三言呟いていたが、ふと顔をあげて、
「可愛いわね。だから?」
返答によってはコロス。と聞こえたのは幻聴だろうか?
「や、それもそうだけど…そうじゃなくて」
「はいはい、スタイルも抜群ね。死にたいの?」
「いや、待てって!! なんでそうなる!?」
幻聴ではなかったようだ。
とにかく、死にたくはないので取り急ぎ本題に入ることにする。
「背中だよ、背中! 背中の羽!」
…そう。彼女、双神久遠の背中に─コスプレか何かだろうか?─純白の翼が(ちっこいけど)くっついていたように見えたのだ。
しかし──
「…はぁ?」
返ってきたのは、呆れ返った声音とイタい子を見る眼差しだった。
「あんた…病院行った方が良いんじゃない?」
「……」
どうやら愛美には訊くだけ無駄のようだ。
なら…
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