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“ 母の力を受け継ぎ…哀しき者達を導く…。さぁ…次なる世に生まれ出(い)ずる為…光の世界へ… ”
修羅は腹を片手で押さえ、もう片方の腕で刀を振り回す。
ぶんぶんと空(くう)を裂くが、生命力・将文・友里は、上手く交わしてゆく。
晴明は軽快に飛び跳ね、将文と友里は素早く交わす。
『チョコマカトッ!』
怒りに任せ修羅は刀を振り下ろす。修羅の腹からは、どくりどくりと夥(おびただ)しい血が流れ、庭の玉砂利を血濡らしてゆく。
最初の勢いは、段々と落ちて修羅は弱り始めた。
晴明は、符呪を出し呪(まじな)いを唱え飛ばすと、修羅の背に張り付き青き炎を上げ燃える。
『グギャァァァァ…ッ!!』
修羅は悲鳴に近い叫びを上げ、地に片膝を立て崩れる。
『人間ドモヨ……貴様等ヲ許サヌ…我ヲ馬鹿ニシオッテ…』
修羅はそう叫んだ。
友里は刀を構え、修羅に向かう。
『ハァッ!!』
がしゃんと、刀が混じり合う。
が、すぐ後に将文が修羅の肩に斬り掛かった。
『グァァァァァッ!』
『…罪なき…者達の痛みを思い知れ!』
修羅は身体を崩した。
『無惨に殺された人間…お前に飲み込まれた…哀れなき魂達の怒りと哀しみだ…』
晴明は符呪を手に取りながら言う。
『さぁ…お前もその肉体を捨て…去るがよい…。』
符呪を翳(かざ)し、晴明は修羅に言い放つ。
修羅は身体をゆっくり、ぷるぷると痛みに震え立ち上がる。
『グゥ……煩イ…煩イワッ!虫ケラドモ!』
腹を押さえながら立ち上がり、ぎょろりとした目で晴明を見る。
“ 悪鬼は弱り始め…痛みで震えながら立ち上がる…戦いは止めない。これも…執念なのだろうか… ”
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