悔しさをバネに

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西沢学院との練習試合から柳沢なりに考えていた。結論はボールに伸びが足りないという事だった。 あの時の自分は力勝負にこだわり過ぎて体が開くのが早くなっていた。そのためタメがなくなり結果伸びが足りなくなっていた。それから毎日左の壁を意識して投げ込んだ。 柳沢「島谷、オレの球受けてくれ!」 島谷「わかった。じゃあ肩慣らしから始めるか!」 柳沢「大丈夫だ!もう肩は出来上がってる」 そう言って島谷を座らせた。そして、今まで練習して体に覚えさせた。新しいフォームで島谷が持つミットにボールを投げた。 (ポスッ) 島谷はボールを取り損ねていた。 島谷「どうしたんだよお前!練習試合の時と大違いじゃないか!ボールが手元で伸びて来たぞ!びっくりして取り損ねちまった」 それからしばらく島谷に受けてもらった。70球を越えたあたりからコントロールが次第に悪くなっていた。
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