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舞子は慌てて目をそらした。
『ぅわぁ、ひとりで笑ってる私って、きもちわるいんだろうなぁ……』
舞子は赤面した。
学校に着くまでずっと下を向いていた。
学校前バス停に着くと、舞子は風のようにバスを滑り降りた。
早く少年の視界から消えたかった。
ところが、そのすぐ後を、少年も風のようにバスを滑り降りてきた。
「待って!」
と、少年が言った。
『――私……ですか?』
舞子はおそるおそる振り向いた。
「うん。君、岡田舞子さんじゃなぃ?」
少年は舞子を知っているようだった。
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