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そして世界は平和になり、聖女には淫紋が付いた
勇者ルクスの剣が魔王の心臓を貫き、世界に強い光が満ちた。
「ようやく、ようやく魔王がこの地を蹂躙する世界は終わった!」
勇者たち一行は快哉をあげる。
王都アーデンの郊外、魔王が居城として使っていた女神リュミドラの神殿の大広間にはまだ戦の余韻が色濃く残っている。大理石の柱には斬撃の痕跡があり、天井は無惨に大きく崩れている。
――だが、戦いは終わったのだ。
天蓋のステンドグラスから差し込む朝日が、神聖な女神リュミドラの祭壇を柔らかく照らしていた。
祭壇前に鎮座する女神像の背後から、淡い光が湧き上がる。
「この世界は、お前たちによって救わたわ。 ――この栄光は、永遠に語り継がれるでしょう!」
魔王の邪悪な力に囚われていた女神リュミドラが、微笑みながら勇者たちの前に立つ。
光り輝く黄金色の髪がふわりと揺れ、神々しくもどこか幼女の天真爛漫さを漂わせる女神は、勇者パーティーの面々を見渡した。
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