雨の音色

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あらかた事務処理の仕事の底がみえてきたのは17時を過ぎた辺りだ。 法律関係の難しい内容は北原さんが、簡単な書類の整理は私が引き受けた。 「あの、コーヒーどうぞ。」 「ありがとう…いつの間に買ってきたの?」 目頭を押さえながら、キョトンと話す北原さんに思わず吹き出した。 「凄い集中力ですね。出る時近くのコンビニ行ってくるって声かけたんですよ。」 「んーーー。ごめん、聞いてなかったかも。」 本当に記憶がないのかきりっと整った眉がハの字に下がりながら彼は笑い、更に私もつられ笑いをした。 「もう夕方かぁ…昼逃したし腹減りません?」 「あ、コンビニの近くに美味しそうなとこありましたよ。そこ行きませんか?」 「お、美味い!」 「美味し~~!!」 コンビニの近くにあったのは豚骨系ベースを使った博多ラーメンの店だ。 通りかかった時昼を過ぎているのも関わらず、スーツ姿のサラリーマンや学生が列をつくり順番を待っていた。 店内はそれほど大きくはないが店に着いた時にはカウンターが2席丁度空いていた。 「なんか意外。葉山さんがラーメン食べてる。」 「…すっごいラーメン好きなんですけど結婚式も控えてたんで、食べるの我慢してたんです!」 「匂い苦手な人もいますからね。 にしても、綺麗なお姉さんがギャップありすぎでしょ。」 店内には男性客がほとんどで、周囲は確かに女性客はみえない。 「しかもちゃんと長い髪を結ぶとこ。メチャクチャそそられます。」 からかう様に笑う隣の北原をジロリと にらんだ。 「……言葉と態度が裏腹ですけど。」 囁かれたら絶対落ちそうな言葉を言った彼は笑いを堪える為しばらくの間、口元を押さえていた。

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