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「あの〜…」
土下座したまま一ミリも動かない達哉に代わり、女性が口を開く。
同時におずおずと何かを差し出してきた。
それが何か、まだ結婚していない私でも流石に知っている。赤ちゃんのエコー写真だ。
「どういうこと?」
「子供が…できました」
「誰の?」
「俺と…みーちゃんの」
ようやく口を開いたと思ったら。
あまりにもショッキングな内容に開いた口が塞がらない。
「違う。聞いて?結婚する前に遊んでおこうって、それくらい軽い気持ちだったんだ」
長ったらしい言い訳にうんざりする。
要約すると、こうだ。
つまり達哉は独身の間にとマッチングアプリで出逢ったハタチのみーちゃんと浮気したあげく、避妊せずに行為をして妊娠させたと。
必ず避妊を求めていたお堅い私とは違い、「今日は安全日だからそのままでいいよ♡」と言ってくれたみーちゃんの誘惑に勝てなかったらしい。
…呆れた。
完全に自業自得。
百年の恋も冷めるというのを、身を持って体感したようだった。

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