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序
人を呪わば穴二つ ───
人を呪えば、その呪いによって自分自身も命を落とすことになるぞ、さぁ、今のうちに墓穴を二つ掘れ。
思いも寄らない時代が来たな、と父は嘆いた。
父たちの若い頃は、心霊や怪奇現象と呼ばれる超事象には、実態が見えない事に対する人としての根源的な怖さがあって、自ら進んで首を突っ込みたがるようなことでは決してなかった。父は生来の小心者で、怖がりだから、よくもまぁ拝み屋なんてやっていられるなと思うことが良くある。でも、本当は真逆なんだと思う。
怖いから、立ち向かう。
弱いから、強くなりたい。
これこそが、志なのだ。
そういう意味では、父は怖がりで弱虫だけどきちんとした志を持った人だ。そしてその志は鋼のように硬くて、強い。
今年の冬に経験したこの事件について、父は、超事象への向き合い方が今と昔では随分と変わってしまった、という感想を抱いたそうだ。私としても、特殊な事件だったのだと考えざるを得ない。
この資料を読み終えた時、皆さんはどのように感じられるだろうか。人が死ぬことの意味は。残された人々の在り方とは何か。皆さまのお考えを、是非ともお聞かせ願いたいものである。

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