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本棚に追加「今度の日曜、パパと会うよ」
「うん!」
嬉しそうな表情に胸がちくりと痛む。
「陽介の行きたいところ、行こうって」
「やったー」
口の周り中をミートソースにして
無邪気にスパゲティを頬張る姿。
どちらかの親としか暮らせない事実は
この小さな身体の中にどんな思いを
湧き起こしているのだろう。
もくもくと薄暗い煙を吐き出す煙突。
決まってこんなイメージが頭をかすめる。
「パパとママ、どちらと暮らす?」
離婚を決めたとき、まだ幼いからといって
意向すら聞かなかった。
もし選べたなら、
陽介は私を選んでくれただろうか。
「子供には父親より母親の方が
必要に決まってる」
かたくなにそう思っていたけど
本当は私の方が陽介を必要としているのだ。
「お口、すごいよ」
たぶんどこかでもらった、
流行りのキャラクターが描かれた
濡れティッシュを脇に置く。

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