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『「いただきまーす!」』
あたし達は手を合わせ、
目の前の料理を食べ始めた。
「……ねえねえ、亜紀。」
『ん?』
鈴華はスープを飲みながら
あたしに問いかける。
「亜紀は、彼氏いる?」
『……彼氏?
いないよー。』
「えー!?いないの!?
亜紀かわいいから、
絶対いるって思ったのに。」
『いやいや……!!』
(鈴華に言われると……
嫌味にしか聞こえないです……!
これって――
あたしがグレてんのかな。)
あたしはふっと笑った。
「じゃあじゃあ、
今までに付き合った事は?」
鈴華は目をキラキラさせながら
問いかけてくる。
『鈴華って……
恋バナ好きなの?』
「うんっ。すごい好き!」
鈴華は可愛らしい笑顔で
返す。
「……って、話そらさないの!
付き合ったことは?
ある?ない?」
あたしはため息を一つついて
サラダをつつきながら
言った。
『――あるよ。』
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