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「えぇ!?
亜紀付き合ったことあるの!?」
鈴華が驚いた表情であたしを
見て、身を乗り出した。
『なんでそんな驚くのよ!』
「あは……ごめん。」
鈴華は照れ臭そうに頭をかいた。
「でっ?でっ?
今はいないってことは……
別れちゃったの?」
『……うん。
ずっとあたしの片想いだったんだけどね、卒業前に告れ!!
……って友達に言われて。』
「うんうんっ!」
鈴華は目をキラキラ
させている。
『……で、告ったら――
まさかのOKで。』
うゎぁ~…と手を合わせる鈴華。
あたしはチューッと
ジュースのストローを吸う。
『でも、高校入ってバラバラに
なって……自然消滅しちゃった。
――ありきたりでしょ?』
そう言った瞬間、
鈴華は悲しそうな顔をした。
『そんな顔しないのっ!
あたしはもう、
いい思い出なってるし♪♪』
「…そっか……」
『じゃああたし、
飲み物入れてくる!
その後、鈴華の恋バナ聞かせてもらうからねっ。』
あたしは空になったグラスを
手に取る。
「……うん!
いってらっしゃ~い☆」
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