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『まぁまぁ、逃げんなよ亜紀。』
そう言って、
あたしの腕を取ったのは隼人。
(……なんで腕掴むの!?
なんで笑顔なの!!
――なんで呼びすてなの!?)
あたしの頭の中は
“なんで”でいっぱいだった。
『……ははっ。
ワケわかんねーって顔してる。』
遠くからクスクスと笑う
優斗。
(やっぱ性格悪い……!!)
あたしは遠くから
優斗を睨みつけた。
『俺さぁ“奴隷”って言うの
欲しかったんだよな。』
隼人は満面の笑顔を浮かべながらそう言った。
『………。
はぁ……!?』
あたしはつかまれた腕を
払おうとする。
『……っと、拒否権はねぇよ?』
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