一話✨悪魔な双子✨

9/10
前へ
/487ページ
次へ
  『………』   あたしの手には 学生鞄。     あたしはいつも―― 帰り道に彼等の家まで 荷物を持たされる。     あたしが…… 彼等を家まで送っている ってこと。     (普通……逆でしょ。)     そんなことを思うあたしを放って 歩き始める二人。     『おら、行くぞ!』     『ちょっ……待ってよ!!』     あたしは両手一杯に 荷物を持ち、追いかける。     『あっ……優斗、荷物……!』     『いいよ。 自分で持つ。 それで……精一杯だろ?』     にこっと笑って 優斗は言う。     『…うん……。 ありがとう……。』     (優斗って…… 優しいんだか―― 悪魔なんだかわかんない……)
/487ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9636人が本棚に入れています
本棚に追加